森博嗣本 小説作法からお庭まで森博嗣1000%
西尾維新との対談の中で、森博嗣は言っている。
萩尾望都先生とお会いしたときに、そうおもいましたよ。「ああ、今日のために本を書いてきたんだ」って。〜もう書かなくてもいいやって思いました。〜人生をかけて追いかけてきた一つの夢が実現しても、そう簡単に人生を終わらせたり、くるっと方向転換できるものではないと思いますよ。
趣味の模型などを置くスペースを広げるために、収入を増やすために、小説を書き始めたといわれる森氏であるが、こうした対談の中で生きる上での考え方が、垣間見られる。
S&Mシリーズ、Vシリーズ、四季シリーズほか全作品について説明や解説がされているが、クライマックスシーンや、伏線には触れず、作品を読んでいない読者への配慮が多くなされており、安心して読み進められる。
編者が森博嗣氏に質問への回答として、漫画家としての自己評価を求めた。
少なくとも、小説より、漫画の方が上手です(この自己評価は揺るがない)。
そう思う。原作のいくつかがコミックスになったときに、小説も漫画もどちらも違和感がない。この本の中で「森ミステリーの現場」と題して、浅羽ナナコさんがイラストを起こしている。そのイラストも読んだときに思い描いた通りである。漫画家としてシーンが描かれ、それが小説になっているのだと思う。
bk1による内容説明
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