どきどきフェノメノン 森 博嗣著
文芸誌「野性時代」の連載が単行本に。博士課程に通う学生の窪居佳那(くぼいかな)の日常は結構奇妙だ。あこがれの指導教官への気持ちを表現は、クラシックを一緒に聴いたり、花束を渡したりと結果としてはオーソドックスだが、そのプロセスは遠回り。
講座で一緒の下級生2人、剣道の道場でいっしょになる女性、合コンでいっしょになった銀行員、僧侶などそれぞれが好きという気持ちを示す相手が交錯する中で、酒を飲むと佳那は記憶をなくしてしまう。なくした記憶をたぐるシーンがミステリーともいえる。
佳那や下級生の思いの行く末がハッピーエンドで書かれて、気持ちが軽くなる読後感を得られた。
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