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2009.07.26

アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風 第3作 神林長平 著

SFマガジンの連載が収録されている。無意識による思索と言語を介した思考をする人間と、至上命令が与えられている雪風等の機械知性、そして謎のジャムが戦争に決着をつけるべく、お互いを深く探り始めた。その過程でジャムと雪風は、人間の感覚をそのままに様々な体現ができる状況を作り出し、ジャムとの一体化を望むロンバート大佐、特殊戦を守るクーリィ准将、宣戦布告を受け取ったリン・ジャクスン、ジャムに人間を認めさせたい深井零の意識をあらわにしていく。
 人間の意識と無意識、言語的な思考と直感的な感覚、機械行動の人格化を題材に、他人との違いや自分自身とは何かといった哲学的・宗教的な命題に対する登場人物達の行動が詳細に描かれる。紙面を読んでいる内に、読者自身の納得・ひらめき・疑念・信頼といった感情がどのようなメカニズムで発生しているのか、考えさせられる作品である。

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著者デビュー30周年を記念してまとめられた短編集。アプロやラテルや匋冥を主人公に長編では語られることの無かった身近なエピソード。書き下ろしの「匋冥の神」では、良心を分離した結果と言われる白猫クラーラの... [続きを読む]

受信: 2009.09.05 18:01

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