« オーストラリアで大の字 さおり&トニーの冒険紀行 小栗 左多里(おぐりさおり)、トニー・ラズロ著 | トップページ | Ricoh GX200 (VF KIT)をMacBook Proで使う »

2009.08.09

摂氏 2 度の気温上昇 希望と絶望の分かれ道 世界の青年たち、ピース・チャイルド・インターナショナル

 400ページを超える「人間開発報告書  2007/2008  気候変動との戦い」を多くの国の青年たちが青年向けにまとめた冊子。36ページのPDFファイルとして国連開発計画のサイトに公開されている。人間開発報告書にはGDPにかわる人間の豊かさを示す指標として、人間開発指数(HDI)を毎年公開している。HDIは、識字率、平均余命、GDPなどを複合的に使って算出されており、健康で、豊かで、選択の自由が与えられる社会を目指すときの一つの尺度として機能するようになっている。多くの国々の状況把握やランキングが分かる。
 二酸化炭素が増えるメカニズムや二酸化炭素などを減らすメカニズムは、科学的な説明が難しいことを国連事務総長自身が認めている。しかしながら二酸化炭素やメタンによる温室効果は、はっきりしている。
 10代の学生であれば、自身の進学先や就職先を決める際に役立つと思う。企業に勤めている人で、特に企画やマーケティングと名がつく部署にいる人は、商品企画や長期経営計画や新規事業企画をたてるときに、世界中に国々が行動することを約束したことを知った方がいい。生活者・消費者の視点では、多くの情報を仕入れ自身に価値観に合わせた行動を取るのがよいと思う。本書では投票や購買行動、まわりへの働きかけについて示されている。
 チームマイナス6%や太陽光発電、エコな生活、リサイクルなど、企業や行政や科学者が発する情報に対してうさんくさく感じたりウソを感じたりしたときには、あたるべき情報源も記されている。本書では何もしないことがもっとも損害が大きいと述べている。

今回、この青年たちのための国連開発計画(UNDP)『人間開発 報告書 2007/2008』が発行されることを嬉しく思います。気候変動の科学的説明は非常に複雑ですが、事実は実に簡単です。私たちの世界は悲惨な気候変動へと向かっているのです。2007 年、 私自身も南極でこの事実を目の当たりにしました。予想以上に速 いスピードで古代からの氷が溶けており、87 キロメートルにおよぶラーセン氷棚が崩壊し、たった 3 週間で消えてしまったことを 知りました。もし南極大陸の西側を形作る氷棚がすべてこのように 崩壊すれば、海面は 6 メートルも上昇してしまいます。私たちが自分たちの暮らしを大きく変えない限り、皆さんが私の年齢に達する頃に は、この世界は住むにふさわしい環境ではなくなってしまいます。 気候変動を食い止めるための大きな変化をもたらすには、今この冊子を 読んでいるあなた方のような青年たちの手助けが二つの面で必要です。まず一つ目は、住んでいる地域、地方、国の政府の判断に、積極的、全面的に関わっていくこと。すなわち、政府に陳情や働きかけをし、そして気候変動を食い止めるための法案の通過を公約している候補者に投票すること。そして二つ目は、炭素 排出量の低いライフスタイルと仕事の選択を優先することが必要です。潘基文(パン・ギムン) 国連事務総長

なぜ気温は上昇しているの?
なぜ2℃なの? 過去40万年間の二酸化炭素(CO2)濃度と気温の変化
気候変動って何?
農業と食糧への影響 水不足 健康上のリスク増大 嗣是への影響 洪水と異常気象
貧しい人々 —最も罪のない人々が最も大きな被害を受ける 災害のリスクは開発途上国に偏っている
きょうをしのぐために明日の幸せを奪うことはできない
母なる地球の嘆き
緩和:問題をこれ以上大きくしないために 炭素税って何? クリーン開発メカニズ(CDM)って 何? キャップ・アンド・トレードって何?
一つになって立ち向かおう
気候変動は、現在の人類が直面している最も深刻な問題と考えられています。 世界の若き市民として、私たちは、「国連が充分な対策を推進しているか」という 問いを投げかける責任があります。
気候変動による移住は、小さな島国ではすでに現実となっている
気候変動に対して行動を起こす =脱炭素の時代の到来!
あなたができる簡単なこと 買物にいくときは 学校や大学では 家では 自分の家をエコにしよう
ちょっと難しいけどやってみよう 自分の排出量を量ろう 個人の炭素割当て量を考えてみよう

人間開発 報告書 2007/2008
国連開発計画編

|

« オーストラリアで大の字 さおり&トニーの冒険紀行 小栗 左多里(おぐりさおり)、トニー・ラズロ著 | トップページ | Ricoh GX200 (VF KIT)をMacBook Proで使う »

おすすめサイト」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 摂氏 2 度の気温上昇 希望と絶望の分かれ道 世界の青年たち、ピース・チャイルド・インターナショナル:

« オーストラリアで大の字 さおり&トニーの冒険紀行 小栗 左多里(おぐりさおり)、トニー・ラズロ著 | トップページ | Ricoh GX200 (VF KIT)をMacBook Proで使う »