野望円舞曲9 荻野目悠樹 著
エレオノーラが船団に無事合流したことで、ジェラルド、ベアトリーチェ、コンラットらとボスポラスへの対応策を決断することになる。アドリナ セルベッアやケマル エヴヂミクの心情背景も描かれることで、それぞれが最善とする未来が相反していることと、行動に矛盾がないことが明らかになる。
これまで書かれていたとセルベッチアはクローン。特定の因子をもつことで全宇宙的なビジョンが頭の中にうかぶという。でもその因子のせいで、生物としては短命に。宇宙の本質は混沌(カオス)であり、人類が社会を形成してからずっと戦争や貧困や経済崩壊が無くならないのはその混沌が本質だからという。したがって統制統制や統制社会、独裁政治といった均整の取れた社会は、宇宙のありように反するため短い期間しか成立しないという。これまで物語で暴動や金融工学を緻密に触れていたことで、カオスがはっきりする。
徳間デュアル文庫編集部へのインタビュー記事によれば、本シリーズは全10巻で完結。2010年秋頃に最終巻が発売されるという。
| 固定リンク
« MacBook ProにVMware FUSION 3.1RCを利用してubuntu 10.04 をインストール。所要時間は20分。 | トップページ | iPad Wi-Fi 32GをApple Store Onlineで予約。Camera Connection Kitなどを追加 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 掟上今日子の退職願 西尾維新著(2015.12.20)
- ファイブスター物語 第13巻 XIIIをNewtype連載を知らずに読む(2015.08.09)
- 鬼物語(おにものがたり)しのぶタイム 西尾維新 著(2011.10.01)
- 囮物語(おとりものがたり) なでこメドゥーサ 西尾維新著(2011.06.29)
- 花物語(はなものがたり)するがデビル 西尾維新著(2011.06.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント